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国内大手4社が語る、顧客エンゲージメント強化のためのモバイル戦略と事例

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5月23日(木)に開催した「App Annie DECODE 2019 Spring」で行なった、パネルディスカッション「モバイルトランスフォーメーションによるビジネス機会について」のレポートをお届けします。

5月23日(木)に開催した「App Annie DECODE 2019 Spring」のレポートです。

 

2018年、消費者平均による1日のモバイル利用時間は3時間でした(App Annieの調査レポート:モバイル市場年間 2019 調べ)。また、全世界のアプリ利用時間は2016年から50%増加しています。

消費者の生活の中でモバイルやそのアプリを使うのに費やす時間の割合が増えてきている中で、モバイルを起点に顧客との関係性を構築していくことが重要となるでしょう。

コミュニケーションのチャネルは多様化しています。そうした中で、上記のような「モバイルアプリ」に見られる消費者行動の変化をいち早く自社のマーケティング戦略やデジタル戦略に取り入れながら、顧客満足度を高めたり、アプリを通して得られたデータをさらなる自社製品の改修のために役立てている企業も多数います。

パネルディスカッション「モバイルトランスフォーメーションによるビジネス機会について」の中では、先進的なモバイル戦略に取り組む4社の方々に、各企業でのモバイルトランスフォーメーションの取り組み事例をお話いただきました。

 

【登壇者】
波木井 卓 様(コニカミノルタ株式会社)
寺尾 忠久 様(オムロンヘルスケア株式会社)
伊藤 健一 様(東日本旅客鉄道株式会社)
池田 真梨 様(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社)

【モデレーター】
向井 俊介(App Annie Japan 株式会社 日本代表ディレクター)

各企業のモバイルアプリの取り組み

企業名 コニカミノルタ オムロンヘルスケア 東日本旅客鉄道 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険
サービスロゴ
アプリ名 ニオイ見える化チェッカー オムロンコネクト Ringo Pass リンククロスアルク
概要 デバイスで測定したニオイの種類と強さを表示するアプリ オムロン製品で測った健康データを記録するアプリ モビリティの検索から登録、決済までをシームレスに完結する実験中のアプリ 散歩を楽しくする歩数計アプリ

顧客接点強化のためのモバイル戦略

向井:まず、各社のモバイルに対する期待値を教えてください。

サマリー:モバイルは顧客接点の強化や顧客体験向上のための有力なチャネル

寺尾:血圧計を使うユーザーのメインターゲットは高齢者だが、彼らの6割がスマートフォンを持っており、アプリで血圧を記録するのはそこまで障壁がないと考えます。そのため、モバイルが重要な顧客接点になっています。

池田:保険会社とコミュニケーションする機会は保険金が支払われるタイミングになってからで常日頃、保険料を支払っている間は保険会社を意識しにくい。そのため、アプリというチャネルがあれば、双方向のコミュニケーションを増やすことができると考えます。

伊藤:従来、駅に行かないと分からなかった情報や切符を購入するなどできなかったことをアプリで実現しています。モバイルを活用したユーザビリティの向上、総合的な顧客体験の向上を目指しています。

波木井:新規事業を起点に新たな顧客層へのアプローチ、獲得を目指しています。一般消費者へのアプローチとしてモバイルは有力なチャネルだと考えています。

モバイルを起点に始める新規事業立案とその苦労

向井:モバイルビジネスひいては新規事業をやる上での苦労はどのようなものがあったのでしょうか?

波木井:身近なところにある課題が新規事業のアイデアの源泉になると思います。アプリの機能は自分の体験がベースになると考えています。

 

向井:新規事業やモバイル/アプリで新しいことやることに対して会社や上層部からの理解をどのように得ていましたか?

池田:上層部の新規事業への理解はある程度あったのでスムーズに進められました。

伊藤:新規事業への理解がある人も保守的な人もいるなかで理解を得ながら進めてきました。

 

新規事業/アプリビジネスの苦労

向井:アプリビジネスをやる上で苦労はありましたか?

池田:お客様にとってベストなチャネルがアプリだと、新規事業担当者が強く信じています。グロースが期待できるユーザ層を消費者行動から仮説してモバイル戦略を進めました。

伊藤:自分でもアプリは使うのに、アプリの事業を考える側(当事者)になると、自分ゴト化するのが難しいという課題がありました。

 

向井:多様化する消費者生活に対応するのは非常に難しくなってきているがそうしたニーズにどのように対応していますか?

池田:お客様が何を求めているかを知ることから始めています。ユーザーの利用シーンを想定してキャンペーンやアプリ開発をしています。

寺尾:ヘルスケアアプリはLTVがあまり高くないため、長く使ってもらうためのキャンペーンをためしたり、人とのコミュニケーションで使えることを検討しています。

波木井:Facebookのクローズどなグループでユーザーの意見を聞いてみてユーザーとミュニケーションをしてユーザーが求めているものを聞くようにしています。

新規事業/モバイルビジネスのマネタイズ

向井:具体的にはどのような方法でマネタイズを目指しているのでしょうか?

伊藤:従来、駅の係員に聞いたり、コールセンターで質問を受けたりしていた役割をアプリが担っています。ユーザーにとっては手元に地図があって目的地や現在地をみられたほうが、電話で聞くよりわかりやすいことも多く、電話対応の負荷を減らせます。タイアップ企画のキャンペーンをアプリで告知するでの方法もマネタイズ手法としてあります。

池田:保険会社なので、保険の関心度を上げたり能動的に保険に入ってもらえるような施策を行なっています。

 

5Gが普及する未来とモバイルビジネスの変化

向井:5Gが普及して変わる世界はどんなものだと考えますか?

寺尾:  5Gが普及すれば通信するという作業が不要になるのでよりシームレスな世界を作れると考えています。

伊藤:5G到来で、コンテンツとしてより有力になるのがゲームだと思います。移動中も情報収集できたり、モビリティに娯楽を絡めたことができるようになると考えています。

池田:健康になるほどキャッシュバックなどお客様のメリットになることを提供できるようになると思います。

 

まとめ

 

  • 消費者にとってもモバイルは生活の手段となってきており、モバイルに費やす時間の割合は増えてきている。
  • 顧客接点の強化や顧客エンゲージメント向上のための施策としてモバイルへの投資、アプリビジネスを日本の大手企業も促進している。
  • 新規事業をやる上で、ユーザー理解やペルソナの設計は重要。消費者が多様化している中でいかに顧客のニーズを掴むかが鍵となる。
  • 今後、5Gの普及により、よりリッチなコンテンツを提供することが容易になるため、モバイルを使ったビジネスチャンスがさらに期待される。

 

 

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2019 M07 30

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