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2019年モバイル市場を見通す5つのポイント

App Annie

2019年のモバイルに関するApp Annieの重要予測を5つ紹介。テクノロジーとトレンドをいち早く把握しましょう。

モバイルは消費者の生活にも企業の成長にもますます欠かせないものになっています。2018年、モバイルが規定する新しい時代の先駆けとなったiOS App StoreGoogle Playの両ストアは10周年を迎えました。アプリストアの次の10年間に乗り出す今、アプリ経済の新たな進歩がもたらされようとしています。こうした環境を乗り切ることができるように、2019年に向けて押さえておくべきモバイルの重要トレンドをApp Annie5つまとめました。

1) 2019年、アプリストアにおける世界の消費支出は1220億ドル超に——世界の興行市場の2倍規模に

アプリストアの消費支出は2019年、世界経済全体5倍のスピードで成長するでしょう。モバイルは引き続き消費者の心をつかみ、企業の優先事項を左右します。しかし、これはモバイル経済の成長全体の一部にすぎません。モバイルにおける支出は、UberStarbucksAmazonなどのように、アプリ内広告とコマースというアプリストア以外の取引でも拡大しそうです。モバイルゲームは引き続きゲーム分野で成長の筆頭となり、アプリストアにおける消費支出の拡大に拍車をかけるでしょう。アプリストアにおける消費支出の拡大に最も貢献する国は、2019年も引き続き中国ですが、ゲームライセンスの凍結により少し減速すると考えています。アプリ内サブスクリプションの消費支出が大きく影響し、ゲーム以外のアプリは成長率がゲームアプリの2倍になりますが、ゲームは消費支出全体の75%近くを占めるでしょう。デバイスのインストール基盤の拡大は、新興市場のAndroidが牽引するでしょう。インドネシアなどの新興市場では、インストール基盤のほかにデバイスあたりのアプリ利用時間も拡大しそうです。インドネシアは1日あたりのアプリ利用時間が4時間を超えるでしょう。  

2) モバイルゲームはハードコアとカジュアルの両極が拡大し、消費支出のシェアが60%に増大

2018年はモバイルゲームの体験が成熟した1年でした。 FortnitePUBGは、スマートフォンのスペック向上に伴い、マルチプレイヤーゲームのゲームメカニクスを高めました。どちらも、Windows/Macやコンソール機のリアルタイム戦略ゲームやシューティングゲームにこれまでにないほど肉薄し、これまでのモバイルゲームになかったものをもたらしました。モバイル技術のこうした進化は、クロスプラットフォームのゲームを派生させました。このためゲームは、2019年はプラットフォームによる縦割りが弱まり、つながりが強まるでしょう。モバイルの規模——そして成長——によって、こうした戦略は多くのパブリッシャーに取ってとりわけ注目すべきものになっています。その一方で、2019年はゲームプレイがシンプルなハイパーカジュアルゲームのダウンロード数と採用が拡大し、これまで「ゲーマー」とされなかった人たちの市場をかなり獲得するでしょう。こちらのゲームはアクティブユーザーあたりの収益が比較的少ないため、開発者は敷居が低く癖になる小さなゲームをリリースして規模で補う必要があります。まとめると、2019年のモバイルゲームの成長は、ハードコアゲームとカジュアルゲームという両極が推進剤になるでしょう。

モバイルゲームは、Windows/Mac、コンソール機、 ハンドヘルド機といったゲームプラットフォーム全体における消費支出のシェアが60%に到達するでしょう。中国におけるゲームライセンスの凍結が2019年も続けば、中国企業が国際展開をいっそう推し進めて、合併や買収が今より日常的になるかもしれません。モバイルのマルチプレイヤーゲームのゲームメカニクスの進歩と、副産物としてのゲームプレイのクロスプラットフォーム化は、ストリーミングとeスポーツの実験にもつながり、eスポーツはストリーミングの人気をさらに増大させるでしょう。5Gとバッテリー駆動時間の拡大もモバイルゲームの進歩に貢献しそうですが、2019年には大きな効果はまだ見込めません。

3) 2019年はメディア消費の6分の1がモバイルのストリーミング動画に

 

読書、視聴、投稿を含むメディアの1日あたりの消費時間は7時間半を超えています2019年は、テレビとインターネットをあわせたメディア消費の6分の1が、モバイルのストリーミング動画になるでしょう。2019年、動画ストリーミングアプリのデバイスあたりの総利用時間は、2016年から110%増加するでしょう。また、「エンターテインメント」アプリの世界の消費支出は、動画ストリーミングアプリのアプリ内サブスクリプションを中心に増えて、520パーセントの成長になります。ストリーミングの利用時間を大きく増大させるのは、引き続きショートフォーム動画アプリでしょう。米国の動画ストリーミングアプリのトップ10は、利用時間の5分の4YouTubeが占めています。加えて、Tik Tokのようなソーシャル動画アプリの盛り上がりや、 InstagramSnapchatのようなソーシャルメディアアプリで目立ってきているショートフォーム動画が、こうした拡大を加速させるでしょう。

Disney2019年、ストリーミングサービスDisney+を開始し、この市場に波乱を巻き起こす構えです。Disney+HuluESPN+(ESPNアプリに内蔵)、 ABCがこの分野のストリーミングアプリの上位アプリになり、Disney+はトップ4入りするでしょう。ただ、競争が激しいこの分野は、プレイヤーが独自コンテンツの確保を目指し、ケーブルテレビと同じパターンになっています。その結果、消費者側では、コンテンツにアクセスするのに必要なサブスクリプションが分散し、海賊版が再び増えることになるかもしれません。長期的には、競争の激化によって、提携によるコンテンツのバンドル化や買収による整理統合が進むでしょう。ParamountNetflixA24Appleというように、スタジオとストリーミングサービスとの直接の提携はすでに確認されており、こうした動きは2019年も増えていくでしょう。

4) NianticのHarry Potter: Wizard’s Unite、最初の30日で消費支出が1億ドル突破の見込み

 

NianticHarry Potter: Wizard’s Uniteを巡る議論の多くは、新しく公開されたトレーラーローンチ日が2019年のいつになるのか、そして現在地を使ったARゲームを2016年に普及させたNianticPokémon GOとの比較が中心でした。ダウンロード数、利用状況、消費支出でHarry Potter: Wizard’s Uniteはゲームチャートの上位に入るとApp Annieは見ています。ただ、Pokémon GOを上回るかについては、まだいくつも論点があります。Pokémon全体は、Harry Potter全体のおよそ2倍の価値がありますが、一方で、ゲームではなく本として始まったHarry Potterは熱心なファン層がおり、癖になるカジュアルゲームの新しいセグメントを魅了できるかもしれません。Harry Potterは、Pokémon GOのミートアップやスポンサーロケーションのような戦略的提携を早々に活用すれば、もちろん早い段階で浮上できるでしょう。ただ、Pokémon GOは、位置情報を使ったARモバイルゲーム体験を使った市場初のメインストリームゲームでした。ターゲット市場のノスタルジーを獲得し、現在もアクティブユーザーを維持しています。 Pokémon GO は、利用時間の大部分がゲームの総利用時間の増加になりましたが、ARゲームを2本プレイするという人はあまりいないでしょう。とはいえ、両ゲームはターゲットのセグメントが異なるので、Nianticのポートフォリオのアクティブなユーザー基盤全体は拡大するでしょう。 Pokémon GO は、消費支出が最初の2週間で1億ドルを突破、10億ドルを最速で達成など、モバイルゲームの記録を次々と塗り替えました。 Pokémon GOのローンチは超えられないまでも、Harry Potter: Wizard’s Unite30日以内に1億ドルを突破するとApp Annieは予測しています。これはこれですごいことです。

5) 2019年は、2500億ドルのデジタル広告市場を巡り、アプリ内広告でマネタイズするモバイルアプリが60%増加

 

モバイルは広告支出のシェアを奪い、デジタル広告支出の顕著な成長要因になっています。2018年、モバイルは世界のデジタル広告支出の62%を占め、その額は1550億ドルと、2017年から50%の増加になる見込みです。米国では、モバイルが広告支出でテレビを上回りました。デジタル広告支出におけるモバイルのシェアは、2019年も上昇するでしょう。モバイルアプリのパブリッシャーは、広告分野が変化していることに気づきつつあります。2019年アプリ内広告でマネタイズするアプリは60%増加するでしょう。これをうけ、広告主の競争も激化します。ユーザー獲得(UA)の一環としてアプリ内広告を活用するアプリの広告戦略には、すでに成熟の兆しがあります。米国のダウンロード数上位のiOSアプリは2018年、2017年比で、利用している広告プラットフォームが35%増え、広告クリエイティブが170%増加しました。これは、アプリのマーケターがターゲティング戦略とテスト戦略をより充実させたということに他なりません。この状況はゲームアプリでもみられます。米国のダウンロード数上位のiOSゲームアプリは2018年、利用している広告プラットフォームが10%増え、広告クリエイティブが20%増加しました。モバイルを使う消費者がかつてない数に増え、モバイル機器の総利用時間が増え、これを受けて広告予算が増加する見込みです。モバイルはファーストスクリーンであり、すっかり定着しています。

2018 M12 14

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