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シフトが加速する音楽の視聴行動

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音楽視聴の仕方はこの数年でどのように変わってきたのか?市場の動向を調査しました。

本屋やCDショップに並んでいるCDのジャケットを見たり、CDの中に入っているライナーノーツを読んで新たな音楽を発見する、といった行動も既に過去のものとなってしまいました。いまでは、スマートフォンから、ストリーミングアプリやダウンロード済みの曲を選曲し曲を聴いたり、サービスがもつ独自のレコメンド機能や第三者が作成したプレイリストを通じて、新たな音楽と出会うということが当たり前になってきました。

スマートフォンの普及やサービスの向上に伴って、音楽アプリがどのようなトレンドを描いているのかを追ってみましょう。

 

 

まず、音楽アプリの総利用時間では、2015年から2017年にかけて50%増加してしています。

 

 

続いてダウンロードです。こちらも伸びているものの、15%に留まっています。

 

 

ところが、収益額になると85%の伸びを示しています。収益についてはアプリ内で課金されたものが対象で、ウェブやキャリア決済でサブスクリプションされたもの等は反映していませんが、トレンドとして大きく伸びていることに違いはないと言えます。

これらから考えられるのは、音楽に関心を持つ人が大きく増えているということではなく、サービスの向上などによって、より多くの時間とお金をモバイルアプリに割くようにシフトしているであろうということです。

 

各国のストリーミングサービスプレーヤーの違い

 

 

上記の図を見ると分かる通り、例えばSpotifyに関しては、複数の国においてTOP3にランクインしてきており、各国で広く利用されていることが見えてきます。

一方で、各国単位で見た際に、例えば米国に関してはSpotifyより上位にPandoraがいます。インドや中国では、自国のサービスが優勢な状況であることも分かります。また、日本やブラジルにおいては、自国で生み出されたサービスより海外から展開されている他国のアプリがユーザーのシェアを獲得しています。

 

このようにアプリの世界では、同種のサービスをとっても国によって主要なプレイヤーが異なることが度々あります。代表的なサービスですと、メッセンジャーアプリが挙げられます。日本では当たり前のようにLINEが利用されていますが、イギリスではWhatsApp、中国ではWeChatが利用されています。

このような動きは、同時に、グローバル展開されている強いサービスに対しても、ローカル単位で見た際にはシェアを奪える可能性を示唆しているようにも考えられます。

 

ローカル単位でのプラットフォーム選定

 

上記のような状況を前提に考えた際に、楽曲コンテンツを保有するコンテンツホルダーは、今後展開していく国ごとに自社が保有するコンテンツを、その地域に強みを持つ最適なプラットフォームを介してユーザーへ提供していくことが必要と考えられます。

また同時に、各プラットフォームが提供している機能の違い(プレイリストの作成、共有、レコメンドの仕方、外部連携など)や、提供されているコンテンツの特徴などを調査した上で自社との親和性を見極めていくことが必要となります。

 

具体的には、以下のような疑問へ正しく自社の回答を持つことがこの市場で戦っていく上で求められます。

- この国では、どのプラットフォームが多く利用されているのか?

- 視聴のされ方に特徴はあるのか?

- ストリーミングでの提供以外に、どういったコンテンツの提供の仕方ができそうか? など

 

ハードウェアとソフトウェアの融合

 

ここからは、少し音響機器の世界の動きにも触れていきたいと思います。

 

代表的な世界的音響メーカーであるBOSE社は2016年よりSpotifyと連携し、ワイヤレススピーカーにあらかじめSpotifyを同梱して提供する、といったことを実現しております。

このサービスにより、ユーザーはワイヤレススピーカーを入手したタイミングで、手元のスマートフォンやパソコンに楽曲が入っていなかったとしても、Spotifyを介して音楽を聴くことができる体験を提供しています。

また、Spotfy側からも、以下のようなWebページを介して、BOSEスピーカーユーザーに対して特別な機能を提供しており、お互いにユーザーのエンゲージメントを高める施策を提供しています。

 

 

現在、市場にはAIを搭載したスピーカーの登場により、消費者の生活を変容させる動きも出てきています。

もはやスマートフォンを立ち上げずとも、声でAIに対して好きなアーティストやジャンルの音楽をかけて、と投げかけると自動的に対象の音楽が再生されます。もちろん音楽のみならず、例えば空調や照明なども、AIスピーカーを通して調整することが可能な世界になってきています。

複数メーカーのテレビリモコンにも、Netflixボタンが配置されており、サブスクリプション契約をするだけで、自宅のテレビを通してNetflixを利用できるような状態になっており、音楽にとどまらず、ハードウェアとソフトウェアは従来の垣根を超えて融合してきています。

 

こういった動きを背景に、音楽のコンテンツプロバイダーはもとより、音響機器メーカーやモバイルアプリのサービス提供者は、新たなビジネスや新たなエコシステムの可能性を見つけていくことが必要になってくることかと思います。

ECで巨大企業になったAmazonもいまやAmazon Musicという音楽コンテンツの提供だけでなく、Alexaを介してスピーカー事業に参入してきていますし、同様の動きはLINE、Google、Appleといったプレイヤーにも見られます。

 

この流れを新たな市場のチャンスと捉え、いま一度自社のビジネスの可能性をどう広げていくことができるのかを再考してみては如何でしょうか?

 

 

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2018 M04 17

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