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Amazonプライムデーのようなフラッシュセールがモバイルのロイヤルティと収益を促進

App Annie

今年で5回目を迎えるプライムデーの期間中、米国消費者のAmazonアプリの利用時間は2000万時間を超える見通しです。このイベントは、小売業者がフラッシュセールをエンゲージメントとロイヤルティ向上の機会にするための参考となるものです。

フラッシュセール(期間限定セール)やショッピングイベントは、小売業者にとって、1年の時期を問わずライバルより目立つことのできる格好の機会です。App Annie『モバイル市場年鑑2019によると、消費者のショッピングアプリ利用時間は2018年だけで180億時間にのぼり、2016年から45%増加しました。今後2021年までに、モバイルはeコマースの総取引額の75%近くを占めると予想されます。モバイルは、ネット閲覧と調べものの手段として影響力の大きいチャネルであることから、これら特別イベントの期間中に活動量が増えることは、持続的な上昇傾向を確立し、年間を通してエンゲージメントとコンバージョンを向上させるうえで、非常に大きな効果を発揮する可能性があります。

2019年のプライムデーはモバイルの記録更新へ

Amazonが毎年夏に開催している注目イベントのプライムデーですが、2019年の期間中、米国の消費者がAmazonのモバイルアプリに費やす時間はAndroid版だけで2000万時間を超えるとみられ、これは同社にとって新記録になります。2018年に36時間にわたり開催された同イベントでは、売上額が推定42億ドルを超え、併せてモバイルエンゲージメントが向上しましたが、この傾向は2019年も継続するとみられます。

独自イベントだけでなく、Amazonはブラックフライデーとサイバーマンデーの期間中も、モバイルで力強い成功を収めています。2018年のブラックフライデーとサイバーマンデーには、アプリの日次アクティブユーザー数(Daily active user:DAU)が急上昇し、イベント後も数週間にわたって全体的な上昇傾向が続きました。

米国のAmazonは以前から、プライムデーとブラックフライデー/サイバーマンデーの期間中に利用が急増する傾向にありますが、2018年は、ブラックフライデーとサイバーマンデーの終了後にも日次アクティブユーザー数が力強い上昇を示しました。

プライムデー、ブラックフライデー、およびサイバーマンデーなどのフラッシュセールにおけるAmazonのモバイルパフォーマンスは、小売業者がモバイルを活用してセール当日のコンバージョンを促進し、またイベント後もエンゲージメントの上昇を持続させるための参考となるものです。

独立系の小売業者も追随、閑散期の話題づくり

独立系の小売業者にも、ショッピング閑散期における新たな顧客獲得と収益増を狙って、ショッピングデーを開催する動きが広まっています。こうしたイベントは、より大きな書き入れ時であるブラックフライデーやサイバーマンデーなどのフラッシュセールで活用したいコンセプトや新たなテクノロジーを、小売業者が事前にテストする機会にもなります。

家具のオンライン小売を手がけるWayfairは先ごろ、今年で2回目となるショッピングイベント「Way Day」(ウェイデイ)を開催し、そこで自社で扱う商品をライブストリーミングでレビューする機能を公開しました。同社のモバイルVRツールとともに、大きな家具を直接見ずに購入する際の不便を解消するのに役立つ、革新的な機能です。2019年はAmazonにならってイベントの開催期間を36時間に延長し、収益額と購買者数でともに前年を上回ることに成功しました。同社はさらにモバイルでの新記録を達成し、イベント期間中、米国のiPhoneにおける「ショッピング」アプリの日次ダウンロード数ランキングで7位に入りました(現時点で2019年の最高位)。この結果から、便利なスマートフォンで買い物をする需要が高いことがうかがえます。

ブランド独自のショッピングデーの誘いは、お得な割引を逃さないよう、今すぐ行動することを買い物客に促します。これらの「限定」イベントを顧客にアクセスしやすいモバイルと組み合わせるやり方は、小売業者が新たなオーディエンスにリーチし、お得な割引情報を消費者の指先に提示してコンバージョン率を向上させるのに役立ちます。

Alibabaの独身の日が記録更新、Amazonの世界的な競争相手に

Amazonのプライムデーが、収益とエンゲージメントにおいて年々さらなる成長を遂げている一方、Alibaba11日11日日の「独身の日」イベントが記録的な成功を収めています。2018年のAlibabaの独身の日は、24時間で308億ドルの収益を上げ、史上最も成功したショッピングイベントとなりました。

独身の日は第4四半期のホリデーシーズンに開催されます。米国の消費者はこれまでブラックフライデーやサイバーマンデーなど、米国発のホリデーショッピングデーを利用する傾向が強かったのですが、最近では独身の日が米国やイギリスといった欧米市場でも影響力を拡大しつつあります。

ショッピングデーは買い物客に行動を促し、ブランド認知を構築する

フラッシュセールは、買い物客が行動を起こすための期間を区切ることで、買い物客の意思決定プロセスを加速させる効果があります。また、ブランド独自のショッピングデーを設けることは、書き入れ時であるホリデーシーズンの前に、新たなコンセプトをテストできるという利点もあります。App Annieの調査では、ショッピングアプリの利用時間は米国のデジタル収益総額と強く相関しており、モバイルがショッピングのコンバージョンに貢献していることがうかがえます。平均的ユーザーのモバイル利用時間が13時間近くに達し、モバイルの合計利用時間が年々増加するなか、モバイルが企業の成長促進にますます中心的な役割を果たすようになっていることは明らかです。小売業者は、戦略的なセールやブランド独自のショッピングデーの期間中だけでなく、調べものから購入、ロイヤルティ、そしてリピート訪問と、顧客のショッピングジャーニー全体にわたって役立つ強力なツールとして、モバイルに目を向けるべきです。

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この記事は、連載中の「モバイルの現在」シリーズの一環です。同連載では、最新ニュースや、モバイルの変革が方向づける業界予測について、App Annieのインサイトを毎週お届けしていきます。ご期待ください。

2019 M06 11

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