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ニーズに対応して顧客ロイヤリティを高める ― 外食関連アプリとフードデリバリーアプリ

App Annie

外食関連アプリとフードデリバリーアプリが増加するなか、モバイルは人々の食事の選択に大きな役割を果たしています。

米国のStarbucks416日日、Starbucks Rewards」プログラムを改定し、ポイントに応じて段階的に特典を提供する取り組みを開始しました。報道によれば、このプログラムは同社の米国における取引高の40%を占めています。モバイルロイヤリティプログラムのリーダーであるStarbucksは、2018年に米国の外食関連アプリの月間アクティブユーザー数(MAU)で第1位を獲得した企業です。しかし、他社との競争から抜け出し、顧客維持率を高める目的で顧客ロイヤリティプログラムを利用している企業は、彼等だけではありません。

米国では、2007年~2017年の間に外食費が50%増加し、食費全体の54%を占めるようになりました。これに対して、内食費は30%の伸びにとどまり、食費全体に占める割合も4%減の46%となりました。また、2018年には、フード/ドリンクアプリのセッション数が世界全体で2016年から130%増加するなど、外食関連アプリとフードデリバリーアプリの高度化と成長が今も続いていることがうかがえます。セッションは購入機会であり、それぞれのセッションでモバイル購入が行われた可能性があるのです。

モバイルイノベーションが外食産業の成長を牽引する

外食産業は素早いサービス提供で知られていますが、モバイルのおかげで事前注文オプションがさらに便利になった結果、顧客はますます外食サービスを手軽に利用できるようになりました。もっとも、モバイルが飲食業界にもたらしている付加価値は、効率性と使いやすさの向上による顧客ロイヤリティの維持に偏っているのが現状です。

たとえば、Dunkin’ Donuts2018年にMAUで第3位を獲得)は、同社のリワードプログラム「DD Perks」を拡大する取り組みを試験的に実施し、どのような決済方法でも顧客がリワードを獲得できるようにすることを明らかにしました(現時点では、ギフトカードかモバイルアプリに登録しなければプログラムを利用できません)。また、ブランド名を「Dunkin」に変更し、最近メニューを一新したエスプレッソなど、ドーナツ以外のさまざまなメニューを提供していることをアピールすることにしました。

競合他社を意識することは、どのようなマーケティング戦略においても重要です。新規顧客の獲得や顧客ロイヤリティの維持を目指した戦略では、言うまでもないでしょう。そんななか、2019年のスーパーボウルで、Dominoが自社のロイヤリティプログラムで興味深い取り組みを行いました。ピザを食べるすべての人(競合他社のピザでもOK)にリワードを提供する「For the Love of Pizza」キャンペーンを展開したのです。このプログラムに参加するには、Dominoの「Piece of the Pie」リワードプログラムに登録し、ピザの写真をアップロードします。すると、Dominoのピザと無料で交換できるポイントを獲得できるという仕組みです。この取り組みはうまくいきました。スーパーボウルが開催された日曜日に、Domino’s Pizza USAアプリは米国で、iPhoneアプリの1日あたりのダウンロード数ランキングで88位を獲得し、1週間前の158位から大きく上昇したのです。スーパーボウルから30日が経過しても、このアプリは好調を維持しており、iPhoneアプリの1日あたりのダウンロード数ランキングは平均で127位を記録しました。30日前の平均順位は185位でした。

フードデリバリーアプリが、人々の食事のあり方を大きく変え、ロイヤリティの再定義を迫る

世界全体で見ると、フードデリバリーアプリのダウンロード数ランキングで上位5位のアプリは、2016年~2018年の2年間でダウンロード数が115%増加しました。フードデリバリーアプリは、実店舗とオンラインをシームレスにつなぐ役割を果たしており、成長するオンデマンド経済にうまく対応しています。

モバイルデリバリーアプリは、指先ひとつで利用できるさまざまなオプションを提供しています。また、同じ日に2回目の注文を行った顧客に10%の追加割引を提供するGrubhubのようなロイヤリティプロモーションを実施したり、一定の時間にプッシュ通知を送信したりすることで、顧客の注文意欲を高めています。

支払いのしやすさも、フードデリバリーサービスと外食を行う顧客には重要な要素です。フードデリバリーの決済方法は、現金払いにしか対応できなかった時代から大きく変化しましたが、今も多くの顧客が、クレジットカード番号を手動で入力せずに済む、よりシームレスな決済方法を求めています。Uber Eatsはクレジットカード、デビットカード、PayPalVenmoなど多くの決済オプションを提供していますが、最近になってApple Payに対応したことを明らかにしました

2019年に外食関連とフードデリバリーアプリで期待されること

外食とフードデリバリーサービスが増加するなか、顧客エンゲージメントと彼等の心に残るユーザー体験によって顧客ロイヤリティを維持するうえで、モバイルは今後も大きな役割を果たすでしょう。App Annieでは、この業界が2019年も成長を続け、モバイルイノベーションの最前線に立って人々の好奇心と食欲を満たしてくれると予想しています。

App Annieの最新のレポートをダウンロードして、2019年のレストランとフードデリバリーにおけるモバイルの動向をチェックしましょう。

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この記事は、連載中の「モバイルの現在」シリーズの最新版です。同連載では、最新ニュースや、モバイルの変革が方向づける業界予測について、App Annieのインサイトを毎週お届けしていきます。ご期待ください。

2019 M05 28

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