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Google Mapsを使ったARゲームが登場

App Annie

新しいGoogle Maps APIが、Jurassic World Alive、Ghostbusters World、Walking Dead: Our Worldといったゲームを可能にします。位置情報ゲームで繰り広げられる開発に期待が集まります。

 

2018年は、位置情報に基づく拡張現実(AR)機能がモバイルゲームで拡大する1年になるでしょう。

 

Jurassic World AliveGhostbusters WorldThe Walking Dead: Our Worldなど、いくつものビッグタイトルの公開が迫っています。しかし、2016年のPokémon GO旋風の後、ほかのゲームメーカーが追いつくのにここまで時間がかかったのはなぜでしょうか。

Pokémon GOを開発したNianticがいかにして長きにわたりその優越を維持したのか、どのような変化によってこの市場に参入できる競合企業が増えたのか、そして、モバイルゲーム業界の今後にどんな意味をもつのかについて、考察してみましょう。

 

 

開拓したNiantic

 

Pokémon GOはゲーム史上、極めて成功したゲームのひとつです。公開から約2年が経った2018年3月時点でも、iPhoneとAndroidをあわせ、世界で最もプレイされているモバイルゲームランキングで8位につけていました。

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しかし、成功が模倣されることが多いアプリ市場で、Pokémon GOの方法論は長きにわたりコピーされていません。一体、何が挑戦者たちを阻んでいるのでしょうか。また、Nianticの驚くべき成功から私たちは何を学ぶことができるでしょうか。

 

 

重要なのは位置情報

 

PokémonというブランドとAR技術がPokémon GO体験の2本柱ですが、ここまで収益性が高く、人をひきつけるゲームになったのは、Nianticが位置情報を見事に活用したためです。

 

   

Nianticは豊富な位置情報データによって、Starbucksなどスポンサーをプレイヤーに宣伝することができました

 

正確で信頼できる適切な位置情報がこのゲームには欠かせませんでした。ニューヨークのセントラルパークに戦略的に配置されたシャワーズに成年の男女が殺到したことは忘れられません。加えて、スポンサーによる場所の提供を巧みに活用し、プレイヤーがStarbucks、McDonalds、Sprintなどを訪れるように仕向け、Nianticは訪問1件あたり最大50セントを稼ぎました。Nianticは位置データについて他に例を見ない来歴があり、こうした機能の実装ではひときわ有利な立場にあります。

NianticはGoogleの社内スタートアップとして始まった会社で、創業者のJohn Hanke氏はGoogleのGeo部門を率い、Google Maps、Google Earth、Street Viewなどを開発した人物です。その堂々たる基盤を発展させ、 Pokémon GO以前のタイトルであるField TripIngressを通じ、何年もかけてNianticは位置に関する専門性とデータに磨きをかけました。この専門性がのため、Pokémon GOをコピーすることは非常に難しいのです。しかし、この2018年のGame Developers Conference(GDC)で行われた一連の発表を踏まえれば、ほかのモバイルゲームパブリッシャーたちは近く、Nianticの背後に迫ることになるでしょう。

 

 

Google Maps APIによって条件が対等に

 

今年のGDCではGoogleが、Google Maps APIを拡張し、Google Mapsのサービスをゲーム開発者に開放する計画を発表しました。これから出るARゲームのJurassic World AliveGhostbusters World、およびThe Walking Dead: Our Worldはいずれも、この新しいAPIを採用すると発表しています。

 

        

Googleの新しいAPIの支援を受けて、Jurassic World Alive、
Ghostbusters World、The Walking Dead: Our Worldなど、待望のゲームタイトルが登場します

 

GoogleのAPIによって、開発者はUnity Engineで、3Dの建物、道路、ランドマークなどを多数含む、カスタマイズ可能なマップにアクセスできます。このマップには、例えばランドマークやビジネスなど、重要な関心ポイントに関する情報が含まれており、開発者はこれをゲーム内で取り上げることができるほか、場合によっては、スポンサー契約の一環として宣伝することもできます。

 

Unityエンジンで作るカスタマイズ可能なGoogle Maps
開発者は制作した要素をオブジェクトと置き換えたり、オブジェクトとして追加したりできます

 

それに、このマップはGoogleのインフラとサーバーが基盤なので、膨大な数の同時プレイに対応できます。これにより、新作ゲームは当初、予期しない数のプレイヤーが流入し、マップのような帯域幅の負荷が高い機能を使おうとすると不安定になりがちですが、それが最小限になります。

このAPIが強力なツールになり、これまでNianticだけが提供できた機能を実装できる開発者が増えることになるでしょう。

 

 

これから登場するゲームはPokémon GOを超えることができるか?

 

Pokémon GOはピーク時、世界のダウンロード数が数億件にのぼっています。つまり、理論的には新作ゲームが参入する潜在市場はとてつもなく巨大です。とはいえ、Pokémon GOは新しい技術を基盤とする文化現象だったので、似たようなゲームが同様に人々の集合的想像力をつかむことは難しいかもしれません。

新しくリリースされる作品がPokémon GOほどの圧巻の頂点に達することはないとしても、位置情報ゲームがアクセスできる市場が巨大であることに変わりはありません。公開から何カ月、何年とPokémon GOに熱中し続けた何百万人ものプレイヤーがそれを示しています。

 

これはモバイルゲーム全体にとってよいニュースです。ARゲームの忠実なプレイヤーの獲得を巡る競争は激化し、位置技術を引き立たせる実験的な新しいゲームプレイが活性化するでしょう。登場が決まっているゲームたちも、すでにイノベーションが始まっています:

  • Jurassic World Aliveの売りは、プレイヤー対プレイヤーによるリアルタイムの恐竜バトル。多くの人がPokémon GOで待ち望んでいたゲームプレイです。
  • Ghostbusters Worldは、周囲に隠れているゴーストを見つけて捕獲するには、PKEメーター、プロトンパック、トラップなどを使う必要があります。
  • Walking Dead: Our Worldは、シリーズの重要人物たちと一緒に、本物さながらの武器を使ってゾンビの大群と戦い、現実の場所から排除することができます。

 

最後に、Niantic自身によるこのカテゴリーへの再エントリー作に触れておきます。Nianticの次作Harry Potter: Wizards Uniteは、Warner Brothersの新レーベルPortkey Gamesの下、今年公開の予定です。世界屈指の有名ブランドをベースに、おそらくFantastic Beasts: The Crimes of Grindelwaldとセットでプロモーションされるでしょう。位置情報ARゲームの現チャンピオンが運営するWizards Uniteは、これから登場するGoogle Mapsを使ったゲームにとって手ごわい競争相手になるはずです。ARゲームの領域でNianticをリーダーから追い落とすには、特別なものが求められます。

 

これからゲームプレイの新機軸が激増します。先日、GoogleがARCoreの強化を発表するなど、開発者には、かつてなかった可能性が開かれています。

 

 

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2018 M05 24

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