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イノベーションの次の波に向け、モバイルに注目するテック最大手たち

App Annie

開発者カンファレンスが真っ盛りです。Facebook、Microsoft、Google、Appleは、モバイルが成長を導くと見ています。

テック最大手が開発と製品の最新動向を発表する、開発者カンファレンスの季節が今年もやってきました。2019年は430日にFacebookF8が口火を切り、63日に、AppleWWDCで幕を閉じます。これまでのところ、各カンファレンスではモバイル関連の製品とサービスが強調されており、テックの有力企業にとってモバイルが交渉の余地なき戦略であることが明らかになっています。

F8 -マッチングアプリの模索を続けるFacebook

FacebookF8 2019で「Secret Crush」を発表しました。ウェブとアプリで提供するというSecret Crushは、Facebook Datingを拡張するものです。最大9人の友達リストを作成し、関心を表明すると、相手に匿名で興味がある人がいることが通知されます。カップルができると、Facebookが双方に通知をします。この新機能からわかるのは、Facebookが収益性が高いマッチング系アプリ業界での躍進を切望しているということです。2018年、マッチング系アプリのトップ10への消費支出の総額は13億ドルで、2016年から190%増加しました。

マッチング系アプリ市場にさらに踏み込むFacebookの動きが特に興味深いのは、この市場の既存プレイヤーたちが、恋愛関係よりもソーシャルに注力したBumble BFFのような機能を通じて、Facebookのソーシャルネットワーキングの領域に進出し始めているからです。Facebookはマッチング系アプリ分野において、巨大な既存のユーザー基盤と社交の輪を利用でき、また、マッチングの強力な提案エンジンを提供しているという、ほかにない強みがあります。それでも、ソーシャルネットワーキングを超えた新しい用途をFacebookのユーザーが受け入れるのかどうかは、まだ判明していません。

Microsoft Build - Minecraft ARがまもなく登場

MicrosoftMicrosoft Build 2019Minecraftの新しい拡張現実(AR)モバイルゲームのティーザーを披露したMicrosoftは、Minecraft10周年にあたる517日、Minecraft Earthを発表しました。Minecraft2019511日日現在、Google Playでは91カ国iPhoneでは51カ国において、有料ゲームのダウンロード数デイリーランキングの1位であり、有料モバイルゲームにおけるリーチの広さと大衆人気は明らかです。AR機能によってMinecraftのエンゲージメントがさらに深まるのか、また、Minecraftの新しい市場へのアクセスが実現するのか、楽しみなところです。

Minecraftは、米国、英国、ドイツ、フランス、日本において、2019年の511日日までのほとんどの期間、Google Playの有料ゲーム(価格は6.99米ドル)のダウンロード数デイリーランキングで1位を獲得しています。これらの市場では、iPhoneのデイリーランキングでも同様の結果です。

Google I/O — Google Play Storeのアプリランキングが新しくなる

Google2019年のI/Oで、モバイルに注目した製品と機能を発表しました。価格をかなり抑えた新しいスマートフォンPixel 3a399ドル)から、マップと検索の新しいARモードまで、モバイルとネットの機能に関する研究開発にGoogleが大きな投資をしていることは明らかです。

Googleはまた、Google Playのアプリ評価の算定方法を新しくすることを明らかにしました。Appleと同様に、新しいリリースに対する評価をより重視し、全般的な累積評価の重み付けを減らします。消費者は、アプリの現在の評価がよくわかるようになるでしょう。かつてすばらしかったアプリが、過去のレビューの上にあぐらをかくことはもうできなくなるのです。スタートで失敗したアプリは、パフォーマンスを向上させれば、よりよい体験を提供するべく実施した改善を反映して評価が上がるかもしれません。

この新たな算定方法により、Google Playの評価は長期的な変動が大きくなるでしょう。また、開発者がユーザーの不満点の対処を優先するようになるかもしれません。そうしないと、評価が高くなった新規参入アプリに負ける恐れがでてきます。更新にバグがあれば、アプリの評価がこれまでより急激に下がることになるでしょう。これがプレッシャーとなり、更新が迅速になる可能性がある一方で、開発者が更新のリリースに慎重になる恐れもあります。

AppleWorldwide Developers Conference — 注目はアプリストアのマネタイズ

WWDC 2019が近くなり、Appleがなにを発表するのか、たくさんの推測が出てきています。最近のBloomberg記事によると、デバイスを向上させ、顧客との結び付きを改善し、サードパーティのアプリ開発者をアプリストアに呼び込むため、Appleは新しいアプリ、機能、開発ツールをいくつも発表するようです。

App Annieは、AppleはマップやメッセージといったiPhoneの中核アプリに注力すると見ています。また、特に興味深いポイントは、サブスクリプション収益を優先するAppleが、Netflixのような有名ブランドが新規顧客のiOSによるアプリ内購入をできなくしているニュースにどう対処するかです。アプリストアの手数料を回避することで、サブスクリプションの収益をすべて自分のものにできるのです。しかし、アプリストアのサービスを使うためにAppleに提供していた収益を手にするよりも、アプリストアのシンプルでスムーズで安全な決済チャネルの恩恵のほうが大きいというパブリッシャーが過半数です。これまでのアプリストアを離れて直接取引に移行してうまくいくのは、支払いの手順が増えてもコンバージョンが大きく落ちこむことがないほどサービスが利用されている、最大手のブランドに限られるでしょう。そのため、アプリストアはパブリッシャーがユーザーのコンバージョンを獲得する中心的なマーケットプレイスでありつづけると、App Annieは見ています。ただ、こうしたごく一部の事例についても、Appleは今後のサブスクリプション収益計画で対処を考えてくるはずです。

2019年の開発者カンファレンスシーズンの中心テーマ

平均的なユーザーが1日あたり3時間近くをモバイルに使っていて、アプリストアを通して年間1010億ドルを超える金額が使われていることから、モバイルが成長の原動力であることは明らかです。テック最大手各社は、モバイルに注目するだけでなく、モバイルへの賭け金を倍増させているのです。

以上のブランドと、そのモバイルにおける動向について詳しく知りたい人は、業界をリードするApp Annieモバイル市場年鑑2019をチェックしてください。

この記事は、連載中の「モバイルの現在」シリーズの一環です。同連載では、最新ニュースや、モバイルの変革が方向づける業界予測について、App Annieのインサイトを毎週お届けしていきます。ご期待ください。

2019 M06 3

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