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2018年アプリトレンド予測:止まらないARのメインストリーム化

App Annie

2018年の拡張現実(AR)は情報配信が進歩し、Nianticが新たな基準を定めたり、中国が消費者向け用途でリードしたりすることが予想されます。

App Annieのレポート2018年アプリ市場を見通す10のポイントでは、拡張現実(AR)を取り上げました。レポート内では、ARの機能がさまざまな主要アプリに搭載される可能性が高いという見通しを示しました。

ARの進歩を年ごとに振り返ると、2016年はPokémon GOの成功によってARが初めて大きな話題になり、SnapchatのAR機能の導入でオーディエンスを拡大した1年でした。2017年は、さまざまな意味で準備の1年となりました。FacebookGoogleAppleが開発者向けカンファレンスでARへの本格的な取り組みを披露したほか、AlibabaBaiduTencentも取り組みを始めました。2018年は、前年に開発が進められたアプリが市場に登場することで、ARがニッチな体験から、より頻繁に見かけるテクノロジーへと変化する年となるでしょう。

消費者の関心を示す指標がダウンロード数だとすると、その前兆はすでに顕れています。ARアプリのダウンロード数は、2017年後半から増加傾向を見せ始め、第4四半期に入って急増しているのです。App Annieはこの増加傾向が今後も続くと予測しています。

Harry Potter:Wizards Uniteが新たな基準をつくる

 

11月上旬Niantic(Pokémon GOのパブリッシャー)は、Harry Potter: Wizards Uniteの開発に取り組んでいることを明らかにしました。Nianticは、Ingressのリリース以来、長年にわたりARに取り組んできた企業です。同社がこの新しいゲームの仕組みでどのような新境地を開くのかについてさまざまな憶測が流れていますそこで、Wizards Uniteのリリースを待つ間、Pokémon GOの華々しいデビューについて詳しく振り返ってみましょう。

 

 

Pokémon GO、リリース後わずか60日ほどで消費支出が5億ドルに達し当時この大台を最速で達成したアプリとなりました。『ハリー・ポッター』シリーズには多くの熱狂的ファンがいること、そしてNianticがWizards UniteのリリースにPokémon GOの教訓を活かすであろうことを考えると、この記録を超えてくる可能性は十分にあります。

Wizards Uniteが来年大きな注目を集めることは間違いありません。しかし2018年は、大作ゲーム以外にも目を向けることが重要です。App Annieではさまざまな点から、ARが非ゲーム系アプリにどのように取り入れられるのかということにも注目しています。

 

「すぐに見られる機能」へのAR導入がより洗練され、関心が高まる可能性

 

ARの文脈で「すぐに見られる機能」(glance-centric)という言葉を用いる場合、App Annieが意味しているのは、必ずしもPokémon GOのようにアプリのユーザー体験の中心にはならない機能です。どちらかというと、ユーザーがほんの一瞬目を向けるものという想定でアプリに組み込まれるような、目立たないオプション機能です。その好例がGoogle TranslateMLB.com At Batです。例えば、Google Translateでは、カメラを使ってテキストを瞬時に翻訳できます。

 

 

MLB.com At Batについては、2018年の野球シーズンに合わせてローンチ予定の先進的なAR機能が、2017年のAppleの基調講演で取り上げられました。新バージョンのアプリでは、MLB独自の分析ツールStatcastから得たデータをARが活用することで、ユーザーは観戦中に個々の選手のデータだけでなく、リアルタイムの球速などの指標にもアクセスできます。

こうした「すぐに見られる機能」へのAR導入が今後、様々な形で展開されうることは容易に想像がつきます。例えば、小売の分野では、消費者が売り場に携帯電話をかざすことで、欲しい商品の在庫の有無や実施中のセールがわかるようになるかもしれません。

 

消費者へのAR普及は中国が牽引

 

消費へのARの普及については、現時点で中国が先陣を切っておりAR(およびVR)用ヘッドセットの売り上げの点でもリードしています。すでに述べたように、Tencent、Baidu、Alibabaなどの大手が、ゲームに限らずARに大きな投資をしています。国民の多くがモバイルファーストであり、また歴史的にも最新の技術革新を大変好む国民性のため、モバイルARで中国がトップに立つのは理にかなっていると言えるでしょう。

特にBaiduが行ってきたARの投資は、教育、健康、マーケティング、旅行のシリーズを提供することを目的とし、北京の史跡を再現するプロジェクトや、3Dのインタラクティブ地図を基にしたプロジェクトなどが実現しています。Baidu とKFCの提携からは、顔認識を活用した注文のおすすめ機能が生まれ、かなりの反響を呼んでいます。

ポイントは、中国がARによるイノベーションを継続していくということ、そして、中国が莫大なAR(およびVR)収益を生み出す存在になろうとしていることです。

控えめに言っても、2018年のAR開発は興味深いものになるでしょう。Wizards UniteMLB.com At Batのようにリリースされる予定のアプリについてはすでにある程度わかっていますが、それに限らず、密かに開発が進められているものもあるでしょう。そういったものがローンチ時に私たちを驚かせ、注目と称賛を勝ち取るかもしれません。App Annieは引き続き最新情報をお届けし、アプリストアのエディターのおすすめも随時お知らせしていきます。

 

2017 M12 18

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