調査ブログ

ブログを検索

Mobile App Strategy

中国アプリ事情:出張シェフから洗濯まで

App Annie

O2OアプリといえばUBERなどのライドシェアなどがありますが、中国ではさらにニッチなサービスもアプリで利用可能です。

中国ではここ数年、オンライン・ツー・オフライン(O2O)サービスが急増しています新たな事業者が現れては消える一方で、各分野で揺るぎない地位を確保した事業者もわずかながら存在します。

フードデリバリーや相乗り/配車のような特定のカテゴリーは、世界中で広く普及してきました。中国では、パーソナルシェフや出張ネイリストのようなニッチサービスにまで広がっています。

以下のスライドショーは、App Annieが中国のO2Oトップアプリについて調べたものです。こうしたアプリがいかに巧みにユーザー拡大を推進し、持続しているかがよくわかるでしょう。App Annieはまた、強力なO2Oアプリにとって不可欠な要素例えば価格のインセンティブや、主要な決済システムへの対応などについても調査しています。

フードデリバリー:顧客獲得におけるイノベーション

中国フードデリバリーサービスは、スマートフォンユーザーの激しい奪い合いを展開しています。新規参入者も既存の大手も定期的にインセンティブをユーザーに提供。気前のいい値引きもたびたび実施して、リピーターの確保に努めています。

このカテゴリーでダウンロード数トップのアプリ、饿了么 (Ele.me)は、Alibabaなどのハイテク大手から豊富な資金を調達しています。このアプリは、食べ物を注文するという中核的な体験で成功するだけでなく、競合アプリにさらなる差をつけるさまざまな機能を開発ています例えば、配達を待顧客が時間をつぶせるアプリ内のゲームセンター、景品と引き換えられるポイントプログラム、注文を決められないユーザー向けにお勧め商品をおすすめするシステムなどです

Ele.meは中国のiOS App Storeにおける「フード/ドリンク」カテゴリーの首位を堅守していますさらに成長を加速するため、全国的なマーケティングキャンペーンにNBAのスーパースター、コービー・ブライアント選手を起用。テレビコマーシャルまで含むこうしたキャンペーンは、非ゲーム系アプリとしてはかなり異例と言えるでしょう。

Ele.me Kobe Bryant On-Time Delivery

コービー・ブライアント選手は、Ele.meが時間厳守で配達すると約束。

Ele.meはしばしば、主要な競争相手であるMeituan Waimai百度外卖 (Baidu Waimai)2社と合わせて、フードデリバリー業界における「3巨人」と呼ばれています。これら主要事業者たちの激しい競争が、機能のイノベーションと価格競争に直結し、結果的に中国の消費者恩恵をもたらしていると言えそうです。

フードデリバリー:中国のユーザーは電話で出張シェフを予約

まったく新しいレベルの「オンデマンド」を体験したいなら、中国でアプリをタップするだけでプロのシェフを呼ぶことができますこのコンセプトは中国のスマートフォンユーザーだけのものではありませんが、サービス内容は現地の需要に合った発展を遂げています。この分野で人気高いアプリの1つ爱大厨 (Aidachu)は、シェフのレシピ集から料理を注文するか、自宅にある食材でシェフに料理してもらうかを選ぶことができます。

このアプリは各シェフが専門とする料理のタイプをリスト表示し、ユーザーの選択を助けます。各シェフは、実際に利用した顧客によって評価されます。また、各シェフのページには、これまでにオーダーを受けた回数が目立つように表示されています。

このようなアプリの存在が、モバイルアプリを使ってできることに対する中国スマートフォンユーザーの期待値を高めているのです。

洗濯と掃除:専用アプリが中国で大当たり

汚れた衣類でさえ、アプリのニーズを生みだしています。プロの洗濯サービスに特化したe 袋洗 (Edaixi) は、オンデマンドの洗濯物引き取りなど、いくつかの機能を提供しています。2014年リリースの同アプリはシリーズBラウンドで1億ドルの資金調達に成功しました。App Annieの「キーワード・エクスプローラ」のデータによると、このアプリは、中国のiOS App Storeにおけるキーワード「洗衣」(洗濯)の検索結果で長らくトップをほぼ独占しています。これが成長を促進した可能性もあるでしょう。

e 袋洗 (Edaixi) keyword “洗衣” (laundry) in App Store

e 袋洗 (Edaixi)は、iOS App Store上のキーワード「洗衣」(洗濯)で長きにわたり首位を保っています

きれいにしてもらう範囲をさらに広げ、自宅を丸ごと清掃してもらいたいユーザーには、E 家洁 (Ejiajie) のようなアプリが専門の清掃業者を仲介します。依頼を行うと、オンデマンドの清掃業者が自宅を訪れ、多種多様な清掃作業のなかから、窓ふきや台所の掃除など、個別の依頼に対応してくれます。

O2Oアプリの成功を支える要因

中国では、人気の高いO2Oアプリの大半が初回ユーザーに気前良く値引きして、できる限り多くの新規顧客を呼び込もうとしています。例えば、フードデリバリーサービスはしばしば初回の注文分を無料で配達しますそれと同時に、ユーザーがアプリの主要な操作を終える(例えば、配達の注文を完了する)と、アプリはほぼ確実に、人気のソーシャルメディアプラットフォーム上で友達とディスカウントをシェアするようユーザーに呼びかけます。そうすることで、さらなるディスカウントが利用できるようになる仕組みです。このサイクルは効果的で、次の新規ユーザーでまた最初から繰り返されます。

加えて、WeChat PayおよびAlipayに対応することはO2O分野に参入するためのほぼ必須の条件になっています
さらに、人気の高いフードデリバリーアプリはこれまでに、WeChatDianping(オンラインのレビュープラットフォームで、のちにMeituan合併)、Baidu Mapを含む広範なサービスとの統合を進めてきました。こうした統合が、中国のスマートフォンユーザーに対するアプリの露出を最大化するのです。

より良いアプリビジネスを構築しましょう

アプリ関連の最新情報は見逃せません。App Annieのブログを購読して、アプリ業界無料レポート、カンファレンス情報、各種ガイドを入手しましょう。追加したい、シェアしたい情報などがありましたら、Twitterからお願いします。

 

2016 M09 26

Mobile App Strategy

関連するブログ記事はこちら