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Netmarbleをトップのゲームパブリッシャーに押し上げた拡大戦略とは

App Annie

韓国の巨大パブリッシャーであるNetmarbleが2017年5月に上場。その成長のストーリーを追います

韓国はモバイルゲーム業界をリードしていることで有名です。韓国のゲーム市場は、ユーザーのモバイルゲームに利用時間が長く、2014年以降はモバイルゲーム収益でも4位につけています。

韓国には、世界でトップクラスの成功を手にしているモバイル企業も複数存在します。最も有名なのはNetmarbleで、5月12日のIPOにより市場価値が約122億ドルになったと、Bloombergが報じました。これは、韓国で2010年以降最大のIPOです。

IPOに至るまで、Netmarbleには目覚ましい成長の物語があります。モバイルゲーム企業のNetmarbleは2014年8月以降、CJ Groupとの合併を背景に、iOSとGoogle Playを合計したゲーム収益で韓国市場をリードしてきました。

 

Netmarbleは2014年8月のCJ Groupとの合併後、9月に韓国のゲーム収益ランキングで1位を獲得しました。

 

2016年までに、Netmarbleの巨大な力はグローバルに及ぶようになっていました。この年、App AnnieによるiOSとGoogle Playの年間合計ゲーム収益で、韓国トップ企業ランキングの1位に返り咲いただけでなく、世界ランキングでも7位に入り、グローバルなトップパブリッシャーとして台頭しました。

 

App Annieの『2016年市場総括レポート』によると、Netmarbleはこの年のiOSとGoogle Playの合計ゲーム収益の世界ランキングの7位、韓国ランキングの1位です。

 

Netmarbleの成長の原動力は?

サムスンやLGといった非常によく知られた世界的なスマートフォンブランドの本拠であることや、携帯電話を手放せそうにない国民性を考えると、韓国の99%がLTE帯域でカバーされていることは何ら意外ではありません。韓国はまた、スマートフォンの普及率も88%と世界のトップクラスです。こうした主要なインフラが、モバイルゲーム収益が拡大する完璧な環境を作り出し、韓国は2016年に世界第4位の市場になったのです。

Netmarbleはこうした環境をいち早く利用しました。先駆者と評されることの多い同社は、バランスのとれたアプリ内課金に強力なゲーム設計を組み合わせた、巧みなマネタイズ戦略で有名です。その好例が、Monster Taming(몬스터 길들이기 for Kakao)Everybody’s Marble(모두의마블 for Kakao)で、2014年にiOSとGoogle Playの合計収益でそれぞれ1位と3位になりました。

同社のカジュアルゲームはまた、韓国以外のユーザーも魅了し、特に日本で大きな成功を収めています。NetmarbleはLet’s Get RichEverybody’s Marbleのグローバル版)をLINEを通じてリリースしたところ、この戦略的提携が奏功しました。LINEは、インドネシア、シンガポール、タイなどでメッセージアプリから包括的プラットフォームへと進化し、すでにグローバルなユーザー獲得における成功を誇示しています。LINEがかなりの市場シェアをつかんでいるこれらの国では、Netmarbleのゲームがゲームダウンロード数ランキングの首位へ急浮上しました。

 

国際的な成功への途上で、Netmarbleは、強力なマネタイズモデルに戦略的提携とグローバルに通用するIPを組み合わせ、好調な結果を繰り返し残してきました。2015年にはJam City(元SGN)に1億3000万ドルを投資。Jam Cityはその前にTinyCoを買収しましたが、このTinyCoは、Marvel Avengers AcademyFamily Guy: The Quest for Stuffといった人気IPを利用したモバイルゲームのパブリッシャーとして広く知られています。

NetmarbleはIPを中心に据えた戦略の遂行を継続しており、その後、Marvel Future Fightの世界展開を成功させています。映画『Captain America: Civil War』の公開によりMarvelのIPは世界市場で好調が続いており、Netmarbleはその恩恵を受けています。

一方で、Netmarbleはロールプレイングゲーム(RPG)分野への進出も成功させ、国際的な成長を持続しています。Marvel Future Fightは、2015年3月にリリースされると、ブラジル、ロシア、米国でGoogle PlayのRPGの収益ランキングの上位を維持。これは、通貨のアプリ内課金によるフリーミアムのモデルを効果的に導入したゲームであり、Netmarbleは、ゲーム世界市場でこの戦略が強い競争力を持つことを学びました。

 

 

さらに最近、NetmarbleはKabamを買収して国際的な存在感を拡大この買収には、KabamのゲームであるMarvel Contest of Championsが含まれており、Netmarbleの北米を中心とする国外主要市場へコミットと、全般的なIP戦略を際立たせています。

IPが「最高の切り札」であることを再び証明

NetmarbleのIP戦略の成功は、強力なMarvel作品にとどまりません。比較的最近では、Disneyと提携し、Magical Diceというカジュアルゲームをローンチ。このゲームが2016年4月にリリースされると、香港、シンガポール、タイ、ドイツでたちまち好評を博しました。

 

Disney Magical Diceは、複数の国外市場で成功を証明しました。

 

Netmarbleの現在は?

Netmarbleは、こうした成功戦略に基づき、韓国でいくつもの記録を塗り替えた大ヒットオンラインPCゲームを原作とするハードコアRPGのLineage 2 Revolutionを世界でリリースする計画を発表。韓国では、2016年12月のローンチ後、半日足らずで100万人を超えるユーザーを集め1カ月で1億7479万ドルを稼ぎ出しました。このLineage 2 Revolutionも、Netmarbleが強力なIPを活用し、そこに戦略的提携を組み合わせていることの好例です。Lineageは、2003年のローンチ以降、1400万人以上がプレイした韓国有数の人気PCゲームです。Netmarbleはまた、中国では現地のトップパブリッシャーであるTencentと組んで配信することを明らかにしています。

Netmarbleから学び、国外展開戦略を成功させる

App Annieの『2016年アプリ市場総括レポート』によると、モバイルゲーム市場で中国は2016年に60兆ドルもの莫大な収益を生み出し、米国を抜いて首位に立ちました。これに対し、日本は1200万ドルで、米国は11兆ドルの3位です。App Annieのデータによると、この上位3カ国の合計で世界市場の70%以上を占めています。

とりわけ成功しているパブリッシャーでさえ、自国市場の外で成功するのが困難な場合もあります。新しい市場に特有な文化やニーズを突き止めるのは、簡単なことではありません。しかし、計算された注意深い戦略を通して大成功を収めるポートフォリオを構築し、戦略的提携と強力なIPを組み合わせて世界的の主要パブリッシャーの地位を占めるという好例を、Netmarbleが示しています。同社のIPOに続いてどこが韓国総合株価指数(KOSPI)に加わるのかを、App Annieは大いに注目しています。

2017 M05 15

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